アニプレックスと東宝は2025年11月17日、アニメ映画『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座(あかざ)再来』の全世界興行収入が1063億円に達したと発表した。日本映画が世界興収で1000億円の大台を突破するのは歴史上初めてであり、日本アニメの国際的な存在感を改めて示す結果となった。
■ 国内興行収入は379億円――前作「無限列車編」には未到達も堅調
国内興行収入は379億円と依然として高水準。前作『無限列車編』が達成した400億円には届いていないものの、日本アニメ映画として確固たる人気を維持している。
特にシリーズファンの厚い支持に加え、映像制作を手がけたufotableによる圧巻のアクションシーンや、猗窩座の新規エピソード導入が話題性を後押しした。
■ 海外興収が国内の約2倍――684億円で世界的ヒットに
今回の快挙の原動力となったのは、なんといっても海外での684億円におよぶ興行収入だ。上映地域は157カ国・地域に及び、前作で爆発的ヒットを記録した北米・アジアに加え、南米やヨーロッパでも観客動員が大きく伸びた。
ソニーグループCFOの陶琳氏は、「海外で非常に高い興行収入を実現できたことは文化的に大きなパワー。日本のコンテンツパブリッシャーへの自信につながる」とコメントしており、アニメ市場の国際的広がりを象徴している。
■ 中国本土での公開も絶好調、世界興収はさらに伸びる可能性
14日からは中国本土での上映も開始。公開前の時点でチケット販売額は1億1990万元(約26億円)を突破し、外国アニメ映画の事前販売記録を更新した。
中国市場は世界2位の映画興行収入規模を持つため、今後の売上押し上げが期待されている。映画関係者の間では、「1100億円どころか1200億円も視野に入る」との声も早くから上がっている。
■ なぜ『鬼滅の刃』は世界でここまで受けたのか?
- 圧倒的な作画クオリティ:ufotableの戦闘表現はアニメーションの国際基準を押し広げた。
- 普遍的テーマ:家族愛、喪失、挫折と再生など、文化圏を超えて響くストーリー。
- 強固なブランド力:コミックスの世界累計発行部数は1億5000万部超、世界的認知度が高い。
- 前作の成功による期待値:『無限列車編』が世界的にヒットし、シリーズへの期待が最大化。
これらの要素が合わさり、「日本発エンタメの代表作」として世界各地で広く受け入れられる作品へと進化した。
■ 日本アニメの未来を拓く歴史的快挙
今回の1000億円突破は、単なる興行収入の記録にとどまらない。日本映画、とりわけアニメ作品が世界映画市場で戦えるということを実証した点で、文化的・産業的な意味は非常に大きい。
今後予定されている『無限城編 第二章』の公開や関連プロジェクトにも注目が集まり、シリーズ全体の世界的な影響力はさらに増すことが確実だ。
■ まとめ
『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』の世界興収1063億円突破は、日本アニメの新たな歴史的瞬間となった。海外市場を中心に今後も売上が伸びる可能性が高く、どこまで記録を伸ばすか注目が集まっている。
日本映画史に刻まれるこの偉業が、次の世代の作品創出へ繋がっていくことだろう。
