2025年11月16日、長崎県佐世保市で行われた講演にて、元TOKIOの山口達也氏が「大腿骨頭壊死を患っている」と公表した。この講演の様子をNBC長崎放送が報じ、SNSでも大きな反響を呼んでいる。
■「ゼロからの再出発」──講演で語られた現在地
山口氏は2018年の性加害問題による契約解除、2020年の酒気帯び運転事故など、人生のどん底ともいえる時期を経て、現在はアルコール依存症と向き合いながら全国で講演活動を続けている。
講演では、自身が依存症であることを隠さず、次のように語った。
《私は現在、アルコール依存症者です。5年前にそれを認め、同時に5年間お酒が止まっています。『克服した』とは言えません。私は『今もお酒を止め続けている』状態です》
さらに、《一人の力では止められない精神の病気になっています。克服しないと死んでしまう。その方法はただ一つ、一生、一口も飲まないこと》と、依存症の厳しさを正面から伝えた。
■衝撃の“難病告白”──大腿骨頭壊死とは
講演で最も聴衆を驚かせたのが、難病・大腿骨頭壊死であることの公表だ。
《酒由来なので恥ずかしいですが、右足の大腿骨頭壊死。大腿骨の骨が腐っています。今は普通に生活できるけど、痛くなったら人工関節になると言われました》
大腿骨頭壊死とは、股関節の骨の先端部分が壊死していく病気で、重症化すれば人工股関節置換術が必要になる。原因は完全には解明されていないが、アルコール大量摂取やステロイド薬の高用量使用などがリスクとされている。
芸能界でも、俳優・坂口憲二さん、タレント・堀ちえみさん、千原ジュニアさんらが公表している難病として知られる。
■「真っ黒なレントゲン」──飲酒量のピーク時の実態
山口氏は過去の飲酒量についてもリアルなエピソードを語った。
《ある朝、記憶がないのにコンビニの焼酎パックのゴミがきれいに畳んで捨ててあった。買いに行った記憶も飲んだ記憶もない。一人暮らしなのに》
ブラックアウト(記憶喪失)状態で400メートル先のコンビニに行き、酒を買い、飲み、その記憶も残らない──。アルコール依存症の深刻さが伝わる証言だ。
■“贖罪”の講演行脚──地方自治体から引っ張りだこ
山口氏は現在、「飲酒運転撲滅」「アルコール依存症啓発」を掲げた株式会社を設立し、全国の自治体・教育機関で講演活動を行っている。
2025年11月の講演予定を見ると、熊本、徳島、宮城、兵庫、愛媛、愛知、岡山、福岡、東京、長崎、広島──と全国を飛び回る日々だ。
その長距離移動は、難病を抱える身には決して楽ではない。しかし本人は「贖罪の一環」として受け止め、依存症の実態を伝え続けている。
■SNSの反応──「生きていてくれてありがとう」と励ましの声
X(旧Twitter)では、山口氏の苦悩と再出発に対し、以下のようなエールが寄せられている。
- 「生きてくれているだけでありがたい」
- 「依存症は本当に心の病気。向き合っていて偉い」
一方で、過去の不祥事に対する厳しい意見も依然として多く、評価は分かれている。
■「周りの評価が変われば、未来も変わる」
講演の最後に山口氏は次の言葉を残した。
《すぐには変われない。でも、思考を変え、言葉にし、人に伝え、助けを求める。それを習慣にすれば、周りの評価が変わり、人生が変わる》
依存症、難病、過去の問題──複数の苦しみを抱えながらも、現実と向き合う姿勢は、多くの人たちに何かを伝えている。山口氏の“ゼロからの再出発”は、まだ始まったばかりだ。
