16日午前、秋田県能代市の商業施設「イオン能代店」でクマ1頭が店内に侵入し、家具売り場に居座る騒動が発生した。従業員が素早く売り場を封鎖し、約2時間後に県職員が麻酔の吹き矢を命中させ駆除した。幸い、客・従業員ともにけが人はなく、現場は一時騒然となった。
■ 店内にクマが侵入、従業員が棚で封鎖
事件が発生したのは16日午前11時20分ごろ。
イオン能代店の従業員男性が「クマが侵入した」と110番通報したことで事態が明らかになった。
店内を歩き回ることなく、クマは1階の家具売り場スペースに居座り続けた。従業員は咄嗟に棚や什器を移動させて売り場を封鎖し、クマの移動を防ぐことに成功。店内の買い物客・従業員はすぐに避難誘導が行われた。
周辺の道路も一時通行規制が敷かれ、市中心部は緊迫した空気に包まれた。
■ 約2時間後に麻酔吹き矢で駆除 けが人なし
午後1時すぎ、県職員が現場入りし、麻酔の吹き矢を発射。命中後、クマはその場で静かに動かなくなり、駆除が完了した。
イオン能代店や警察によると、この騒動で客や従業員にけが人は出ていない。迅速な封鎖と避難誘導が功を奏したかたちだ。
■ 事件現場は能代市の中心部 当日朝にも別のクマが出没
クマが侵入したイオン能代店は、市役所から約300メートルの中心市街地に位置する。周囲には商店街や飲食店が並び、市内でも特に人通りが多いエリア。都市部でのクマ侵入は極めて異例といえる。
さらに、同日の午前8時ごろには、店から近い公園でもクマ1頭の目撃情報が寄せられており、周辺での連続的なクマ出没が確認されている。
■ 秋田県で相次ぐクマ被害 全国的にも人里への出没が深刻化
今年の秋田県では、クマによる人的被害・市街地での出没が例年より増加しているとされる。背景には「エサ不足」「生息域の変化」「個体数の増加」などが指摘されており、都市部へ迷い込むケースも増えている。
今回の能代市での騒動も、これらの要因が複合的に影響したとみられる。
■ 地域住民への呼びかけ:不要の外出は避け、最新情報を確認
能代市では、住民に対して以下の注意が呼びかけられている。
- クマの目撃情報がある地域へ近づかない
- 子どもの登下校時の付き添い強化
- 早朝・夕方の外出に注意
- 敷地内の生ゴミや収穫物を放置しない
一方で、専門家は「クマを見かけてもむやみに近づかず、ゆっくり後退する。走って逃げてはいけない」と強く注意を促している。
■ まとめ:迅速対応で被害ゼロ しかし今後も警戒が必要
今回のイオン能代店でのクマ侵入は、従業員の迅速かつ冷静な対応により、けが人ゼロで収束した。しかし、中心市街地での出没という事態は、地域に大きな衝撃を与えている。
今後も能代市を含む秋田県では、クマの出没情報が続く可能性があり、行政・住民ともに警戒が必要だ。地域住民は、市の発表やニュース速報など最新情報を確認しながら、日常生活の安全確保を図る必要がある。
引き続き、クマの出没には十分な注意を払いたい。
